野菜・果物・花

    啓翁桜

    啓翁桜(ケイオウザクラ)は、支那桜桃(シナオウトウ)と彼岸桜(ヒガンザクラ)を交配して作られた寒緋桜(カンヒザクラ)の一種です。日本を代表するソメイヨシノのように太い幹はなく、細長い枝が何本も集まってひとつの株をつくり、その枝に濃いピンクの可憐な花を咲かせるのが特徴です。桜は、秋冬の低温期に休眠し、気温の上昇とともに目覚めて開花します。通常は4月頃に開花するのですが、気候条件をうまく利用した促成栽培で冬期に開花させることができるのです。
    啓翁桜を栽培している富山市山田地域は標高300~400mの山間地にあり、秋の訪れが早く、その分だけ桜は早く休眠に入れます。すると枝が十分に伸びきらないうちに休眠期を迎えてしまうため、花芽と花芽の間隔が狭く、花揃いの良い枝となるのです。平成7年、2ヘクタールの農地に2千本の栽培から始まり、それから面積を徐々に増やし続け、平成21年には10.5ヘクタールに1万2千本を栽培する北陸一の産地となりました。気温が低い山田地域は、啓翁桜栽培の好適地なのです。
    出荷時期:1~2月

    富山県内の主な産地

    JA山田村

    花メモ

    山間から一足早く春を届ける山田村花木生産組合

    山間から一足早く春を届ける山田村花木生産組合

    山間から一足早く春を届ける山田村花木生産組合

    平成9年に20軒の組合員が山田村花木生産組合を設立し、同12年にはガラス張りハウスや作業室などを備えた花木促成施設が完成しました。枝の収穫は毎年12月におこなわれ、40度のお湯に1時間ほど漬け込んだあと、15度から20度に管理されたハウスで約2週間、加温・加湿します。すると、桜は春が来たと勘違いし、つぼみを膨らませます。

    一度切り落とした枝は、次の出荷まで4年間成長を待たなければなりません。その間、大切な枝が傷まないよう管理作業はたいへんですが「いい花が咲くとみんなで喜び、いろんな苦労を忘れてしまいます。」と組合のみなさん。啓翁桜の不思議な力に魅せられ、喜びを感じながら作業をする姿が印象的で、これからも産地としてますます期待がかかります。

    ページトップへもどる